税理士 本橋裕央のブログ

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ふるさと納税
更新日:2015年11月24日

ふるさと納税に関するご質問を頂くことが、たまにあります。「税」なので、税理士が計算するのかというとそうでは、ありません。「納税」という言葉がついていますが、実際は寄附です。官庁の管轄も国税庁ではなく、総務省となります。
ただし、税がまったく無関係かというとそうではなく、「自治体に寄附をすると、所得税や住民税の控除が受けられますよ。」という制度になっています。

おおまかに言うと、2,000円を超える寄附をした場合、その寄附金額を基準として、一定額を所得税と住民税から控除する制度です。寄附する方の所得額や家族構成等によって、控除額が変わってきますので、総務省のふるさと納税のホームページで試算をすると早いと思います。

手続きの流れとしては、寄附(ふるさと納税)をして、寄附をした自治体から受領書をもらい、その受領書を添付して、原則、確定申告を行う必要があります。そうすると、ふるさと納税をした年度の所得税から控除が受けられ、市区町村が翌年度において、控除を適用した住民税を計算して納付書を送ってきてくれます。
税理士に確定申告を依頼する場合には、このふるさと納税の受領書をお渡し下さい。

寄附をしてるのに、確定申告をしなければならず手続きが面倒と思われた方の為に、ふるさと納税ワンストップ特例制度というものがあります。
どのようなものかと言うと、今年の4月1日以降に行う寄附について、寄附先の自治体に対し、「ワンストップ特例申請書」を提出します。そうすると、確定申告ナシで、市区町村が翌年度において、控除を適用した住民税を計算してきてくれます。ふるさと納税ワンストップ特例制度の場合、所得税の控除は行われず、その分も含めて翌年度の住民税から控除がされます。

その他、確定申告ナシで控除を受ける事ができるワンストップ特例制度で注意する点としては、寄附先の自治体が5団体以内であること、寄附する方は、もともと確定申告が不要な給与所得者等であることが挙げられます。
5団体を超えて寄附をした方や、ふるさと納税の有無にかかわらず確定申告を行う方が、ふるさと納税の控除を受ける場合には、確定申告が必要になってきます。

ふるさと納税の楽しみ方の一つとして、自治体からのお礼があると思います。宮城県では、牛タンや大吟醸などが貰え、福島県の喜多方市では、ラーメンなどその土地の特産品を頂けます。地域の為にもなり、自分も控除を受けられ、お礼まで頂けます。

確定申告の必要がないサラリーマンが、楽しみながらお礼の品を選びつつ、どれくらいの控除が受けられるかを試算をして、ふるさと納税ワンストップ特例制度を受けて寄附をするというのが、有意義かもしれません。